木10ドラマ『silent』第1話に「共感できなかった」の話。

ドラマ『silent』第1話、めちゃくちゃよかったねーーーー!!!!!!!!!!

 

silent - フジテレビ

 

私自身が生まれつき障害のあるマイノリティ側の自覚があるので(笑)、ドラマの感想はTwitterでも話した通り、風間くん演じる手話講師 春尾先生の「人が良さそうに見えますよね?」のセリフが、あまりにも現在の日本での障害者や福祉関係者を見る目の本質を突いていて最高だったんですよ。

 

 

障害者支援や理解に対して、この観点で突いてこれるなんて、相当当事者たちを“一人の個人として”掘り下げてないとできないと思うの。

障害者や障害者支援、福祉関係ていうのは優しさじゃないって切り込むのが、ガチの話で肝冷えるくらい良かった。

春尾先生の第2話以降に期待しかないです。

 

 

さて、記事タイトルに戻ります。

 

木10ドラマ『silent』第1話に「共感できなかった」の話。

私の周りには、本当にありがたいことに私という障害のあるひとを友達として接してくれる、いわゆる“健常者”の方々が何人もいます。

健常者なんてワードは本来使うべきではないと思うのだけど(※なぜなら誰しも個々に大なり小なり問題は抱えていて、本当の意味で“健常者”は存在しないという考えを持っているから)、この記事では敢えて健常者と書きますね。

 

そしてsilentを観てくれた友人と感想を話していて、友人が

川口春奈ちゃんも目黒蓮くんも、とにかくみんな演技はとても良かった。けど、佐倉くんに共感はできなかった

って言ったんですよ。

 

あまりにも面白いなと思って。

 

その友人は、障害のある方と恋愛して結婚されています。とっても仲が良いご夫婦で、お二人とも可愛がってくれて、よく遊びに付き合ってくれて(笑)、私は友人のことが大好きです。めちゃお世話になっている。

 

話を聞いてみたら「そんなことで別れちゃうかな〜」って言ってて。

本当に、ハッとした。

普段から障害のある夫さんとか、私とか、それこそ難聴者とか、その他障害のある方が身近な彼女にとっては、ドラマの中の難聴だって「そんなこと」なんですよ。

誤解しないでほしいのが、決して障害のことを理解していないひとの発言ではないということ。むしろ障害に対する理解は人一倍ある人ではある。

 

「そんなことで」って言えるのすごいよね。すごいんよ。

 

「そんなことで別れるなんて、って共感できなかった」は、マイノリティ側当事者の私には到達できなかった、“一つの正解”だと思うんですよ。

なぜなら、ここまで理解があって到達する人が多ければ、佐倉想くんみたいにそれまで築いてきた友人や恋人全てを捨てる辛い決断を選ぶ人が減るんじゃないかと思うから。

 

この友人の感想を聞いて、私自身はなんて恵まれているんだろうと改めて感じました。

 

私はクソ人間なので、進学する度にそれまでの友人関係をリセットしてしまう(というか自動的に友達がびっくりするくらい減る)ような奴なんですが、それでも残っている友人ってたぶん「そんなことであなたを捨てない」って言ってくれる人たちなんだろうな。

こういうタイプなので、私自身は佐倉想くんの決断に、結構共感しちゃったんですよね。

ていうかマッチングアプリで普通にやりとりしてた相手に「車いすです」って言った瞬間、会ってもないのに振られる経験が山程あるので、もし自分が中途障害を負ったら、恋人に対してたぶん佐倉くんと近い行動を取ると思います。そういう人間。

 

だから、とても素敵な人たちが周囲にたくさんいるんやなって。

 

想くんや紬ちゃんみたいに、つらい思いや別れをしなくていい。

良い意味で「(想くんの決断に)共感できない」、そんな日本になってほしい。

 

そのために私はこれからも“私が好きなものを好きと言うし、自分の人生だから何も諦めない”(自己中ではなく、まず周囲への感謝を忘れないよ!)、元気なひとりの人間として生きていきたいなと思えました。

 

 

なにが言いたいかというと、こういう会話を友人とできるきっかけをくれた目黒蓮さんにマジで感謝ってことです。

ありがとう!おわり!

silent今後もめっっっっちゃ楽しみだよ。