息を止め、駆け抜けた一瞬が連れてきた朝、を見せてもらった話~Snow Man ASIA TOUR 2D.2D.感想~

もう、Snow Man ASIA TOUR 2D.2D.オーラスから3日も経ってしまった。早いね。早すぎるね。

4日間、すごいものを観たと思いました。

そういうわけで今回はSnow Man ASIA TOUR 2D.2D.を観た感想です。

 

息を止め、駆け抜けた一瞬が連れてきた朝、を見せてもらった話

私は10年ほどジャニオタやってるけど、ジャニーズの所謂“デビューライブ”に立ち会えたことがない。それこそSixTONESSnow Manにしか立ち会えていない。

Snow Manがジャニーズで特別とは思わないよ。それは結局私の好みだから。

だけどやっぱり、あの9人が覚悟を持って全力全身全霊で無茶苦茶なことやってる姿は、私みたいなただの一般人の心をも、激しく打つものがありました。

 

そもそも、Snow Manクソ真面目に無茶苦茶する奴らだなと思ってて。いや、ジャニーズ自体そういうやつらの集団なとこはあるけど。(本当にそういうところが狂ってて好き)

Snow Manというグループを成立させた滝沢歌舞伎、あれって”人間の限界を試す“に近いじゃないですか。プロの歌舞伎じゃないけど、演舞場が許す限り”身体を使った“演出を連日演じ続ける修行みたいな舞台。今や名物の腹筋太鼓も、そもそも和太鼓って別に上裸である必要は一切無いのに、わざわざ御丁寧に上裸で、腹筋する必要もないのにわざわざ腹筋してて、回転する必要も浮く必要もないのにわざわざ地面回転させちゃったり高所で叩いちゃったり。わけわかんないんですよね。

でもSnow Manって、それを全力で、誇りをもってやり切る頑固な人たちで。タッキーからわざわざ引き継いで、主演として更に胸張り誇って遂行する人たちで。クソ真面目人間やん!

 

メンバー3人の加入を打診されたとき、Snow Manのためにと3人を入れる選択をしたのもまた、無茶苦茶でクソ真面目人間集団だなと思うし。

加入した3人も、「長年6人とファンが育ててきた、6人のグループに加入する」という明白すぎるほど明白なエゲツない茨の道を敢えて選ぶなんて、トンデモクソ真面目人間ばっかりじゃないか。

 

私が入院してめちゃめちゃしんどかった当時、Snow Manは9人体制になって直後のエゲツない時期でした。そもそも6人のSnow Man、私は名前は知ってるだけのグループで。真面目な大人しい子たちだなという印象しかなかったんですよね。 その見方が変わったのは前に書いたので割愛。 

 

dmbcttn.hatenablog.com

 

9人体制になって、センターを加入メンバーで最年少当時15歳のラウールくんに変更した彼らへの風当たりはすごいものでした。当然だと思う。これまでの長年の6人の体制も、加入した3人それぞれも、全員が全員を大きく変える選択だったから。9人になることで1人当たりのスポットライトはどうしても小さくなるわけで、その中で「経験も環境も違った9人を、どうやって全員際立たせるのか」という課題の中でもがいていたように見える。だって入った3人もクソ真面目人間なんだもん。

9人体制のSnow Manを初めて見たのは、2019年3月に少年たちでMステに出た時でした。9人揃い衣装で、堂々と8人のド真ん中に入りソロを歌う15歳、ラウールを守るような囲うような陣形で笑顔を向けてる8人、すげぇなと思った。シンプルに、ああこの最年少を支え守りながら、前に出しながら、全員でエンタメを作る体制でこのグループはやってく覚悟なんだなと思ったのを覚えています。

 

横アリ単独Man in the Show、滝沢歌舞伎ZERO、たまアリ、8.8Jr.祭りでのデビュー発表、サマパラ2019、少年たち to be!……を経て、デビュー日2020年1月22日を発表したのが、2019年10月23日。あの時のYouTube生放送、あまりにもSixTONESトーク上手過ぎてSnow Man食われてるな~~って思ってた。(ちなみに年始のしゃべくり007もだいぶ食われてた笑 SixTONESが凄いねんマジで)(SixTONESも大概ムチャクチャだけどANNバカで面白いし、彼らもパフォーマンス力が別ベクトルでヤバい)

まだ1年前なんですね。

デビュー曲発表したのが2019年11月27日。緊張してたのかラウールの脚がガクガク震えてたのを覚えています。あの時なんて全員顔めっちゃ堅かったよね~~!懐かしい。

 

あれから色んな歌番組、バラエティ、冠番組、ドラマ、2ndシングル、プロモーション……山ほど追いかけたけど、どれを取っても単独でも複数でもグループでも、1つも何も手を抜いてないんですよね。いや当たり前かもしれないんだけど、どの番組にどう出ても全力でぶつかってるファイターな感じが画面を通して伝わってくる人たちなんですよ。やっぱりがむしゃらのプロなんだよ。

 

さて、今回のライブでSnow Manが歌った『ナミダの海を越えて行け』の話をする。めちゃくちゃ彼らの、このライブのための曲だなと思ったので。ただのオタクの歌詞解釈です。

 

帰り道の暗闇 遠くで誰か笑ってる

誰もいない街 朝を待つ程に長い夜だ

朝とは何か。何かの幕開けの暗喩だよね。

 

テールライトの灯り 最終便が走り去ってく

見送ることに気付けば慣れていた

最終便の列車=デビューのチャンス、と解釈する。

ここを歌うのが、多くのデビューを見送る側だった、深澤・向井・佐久間なんですよね。特に深澤くんは元JJE、康二くんは元関ジュだから見送ってきた数が多いと思うんですよ。本人も話す通り。

 

じゃあ、過ぎたる夢と 諦めようか?

夢=デビューして(岩本照のいう)世界中に季節外れの雪を降らせること、と解釈する。めちゃめちゃ抽象的表現だけど仕方ない。

ライブ最後の挨拶で「辞めようと思ったこともある」「くじけそうなこともあった」と話したメンバーは、何人もいる。ほぼ全員じゃないかな。

諦めようか?てまさにそういうことだと思うのね。

 

今度こそを期待したって

何度も雲を掴んだって

運命は自分で決めたろ!?

運命=色んな選択だよね。学業もそう、メンバーの変遷もそう、仕事を受ける受けないもそう。自分で選択した運命に自分で問いかける歌詞。

 

ああ、しょっぱいぜ!ナミダの海越えて 無理難題な夢をまた見ような

風に走れ! 汗かいて転げて その身を焦がせ

失敗の数だけ増えようが 間違いなんて誰が笑えようか

雨に打たれ 泥飲んで踏まれて 花開け!

ストレートすぎるくらいに直球な応援だけど、泥臭いよね。

汗かいて転んでドロドロになって踏まれてもいい、隠せなんて言わない、そのまま不器用でもいいから成長して花になれ!っていう。めちゃくちゃ肯定。 

めちゃくちゃ良い歌詞だと思うんだよ。失敗するなじゃないんだよ。私は、失敗を笑う奴は所詮興味のない人間だと常々思うので、泥飲んで踏まれても立ち上がれ花になれ!って激熱ファイター精神のこの歌詞が凄く好き。

何よりも、滝沢歌舞伎とかで汗飛ばし隠しもせず、あの無茶苦茶にがむしゃらにぶつかってきた、がむしゃらのプロでクソ真面目で頑固で戦闘民族ファイターなSnow Manへの最大のエールみたいに思うんですよね。

 

“いつの日か”が今日の日に

目覚めない夢に訪れるまで 叶える日まで

 “いつの日か”のいつの日=夢=デビューして(岩本照のいう)世界中に季節外れの雪を降らせること。

 

息を止め、駆け抜けた一瞬が

ほら待ち侘びた朝を連れてくる

駆け抜けた一瞬=これまでの下積み時代

待ち侘びた朝=デビュー=夢の幕開け

Snow Manってそういう集まりなんですよね。バカ真面目でバカ正直でメンバーの多くが戦闘民族マインドの負けず嫌いの持ち主なので、「息を止め、駆け抜けた」をリアルにやっちゃってる人たち。辛いこともあったし苦しいことも嫌な言われ方をしたことも、キツイ選択をしたこともある。でもそういうときに、息を止めてひたむきにがむしゃらに駆け抜けてきたんだろうね。

「デビューライブができていることが本当に幸せ」と同時に必ず「それは支えてくれるメンバー、スタッフ、何よりファンのおかげです」って言うんですよ。何なら「自分の力ではない」って言うんですよ。めちゃめちゃ晴れやかな顔で。あれだけバカしんどいセットリストを何公演も重ねて。

渡辺翔太の言葉を借りるなら「ここまで来るのに長かった。めちゃくちゃ長かった。13年14年15年かかった」。言うなればデビューライブは、「待ち侘びた朝」。

私ももっと前から彼らを知っていたかったなあ。Snow Manを支え続けてきたファン、3人を昔から推しているファン、本当に凄いなあと頭が下がる思いです。所詮私はデビュー前加入後のファンなので。

 

ああ眠らず夢見た水平線

ナミダの途切れた その向こうへ今! 

眠らず夢見た水平線=日の出を、朝を待ってたと。

デビューして、このライブで「お客さんにSnow Manのパフォーマンスを見せることができて」やっとSnow Manの“朝”であり“幕開け”が来たんだと、配信見てて思いました。めっちゃ青春を見てるなと。滝沢歌舞伎ZEROの円盤を観た時にも思ったけど、こんな心動かされるもの、やっぱり観たいと思って観れるものじゃない。その時のリアルタイムの彼らを見てるからこそ伝わる臨場感。彼らのがむしゃらさ、ひたむきさは生ものです。何より彼ら自身が生もの、しんどいも辛いも幸せも喜びも全部、生きていることをリアルタイムでめちゃくちゃに楽しんでいるからだと思います。

生きてるといいことあるよ!って、「だから今日も生きてね」って目黒蓮の言葉は根本です。「生きて会おうね!」の佐久間大介の言葉も、真理です。この考えに至れる人たちの生のパワーは絶大です。

 

10/25の15:00公演の挨拶で岩本照は、「Snow Manは全員、凄い熱い奴らです。暑苦しいくらいです。」って言ったんですよね。本当に熱いと思う。

めちゃくちゃ熱かったよ。Snow Manと一緒に今の時代を生きて目撃することができて本当に良かったと思うし、全公演観ることができたのはある意味奇跡だったと思っている。(もちろんライブに行きたくて仕方なかったけど)

朝が来るということは、昼も来るし次の夜が来るし、また次の新しい朝が来るってことなので、これからも彼らはこの熱さをお互いに与えあいながら、めちゃめちゃに走るんでしょう。

 

全公演通して、最後の挨拶トップバッターで毎公演ギアを全開にしたラウールくんが、最終公演で、

俺は絶対スターになるんで。難しい道を、自分を曲げてまで避けるつもりはない。ていうか今後俺を応援する人・Snow Manを応援する人が大多数派になるって、絶対そう思います。ていうか絶対大多数派になるんです、皆。この公演で誓います!

 って言ったんですよね。2019年3月に少年たちでMステに出た時、横アリ単独のあたりはまだ一生懸命立つ練習をしていたくらいに思ってたけど、たった1年ちょいですげ~~~強くなったし、やっぱりこの子が8人のエンジンに火をぶち込むんだなって思いました。そしてクソ真面目人間なSnow Manは、この子の激熱を育てながら9人で走ってくんだなって。全然大丈夫だなって、なんかそんな未来がまだまだ見える気がしました。すごいことだよ。

 

まだしばらくは、こんな激熱で戦闘民族マインドなSnow Manくんに生きる元気をもらいながら、私も同じ時代を生き抜いていきます。うん、最高。生きててくれて、ジャニーズに入ってくれて、9人が出会ってくれて、マジでありがとう。

Snow Manと関わる全ての人に、沢山の幸あれ!